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1月 | ガーネット(柘榴石) |
2月 |
アメシスト(紫水晶) |
3月 |
アクアマリン(藍玉) コーラル(珊瑚) ブラッドストーン(血玉、血玉髄) |
4月 | ダイヤモンド(金剛石) クォーツ(水晶) |
5月 | エメラルド(翠玉、緑玉) ジェイド(翡翠) |
6月 | パール(真珠) ムーンストーン(月長石) アレキサンドライト(金緑石) |
7月 | ルビー(紅玉) カーネリアン(紅玉髄) |
8月 | ペリドット(橄欖石) サードニックス(紅縞瑪瑙) |
9月 | サファイア(青玉) アイオライト |
10月 | オパール(蛋白石) トルマリン(電気石) |
11月 | トパーズ(黄玉) シトリン(黄水晶) |
12月 |
ターコイズ(トルコ石) ラピスラズリ(瑠璃、青金石) ジルコニア タンザナイト(灰簾石) |
◎海外の誕生石
海外の誕生石一覧
誕生石は国によって異なっています。各国の誕生石(アメリカ、イギリス、オーストラリア、カナダ、フランス、日本)を下の表にまとめました。比較しながら、ご覧ください。
誕生石の選定は、1912年8月にアメリカのカンサス・シティーで開催された米国宝石組合大会で決められました。12月の誕生石にタンザナイトが選ばれたのは最近です。各国の選定はアメリカのものを基準にしており、1月と2月は各国共通ですが、その他の月は異なっています。水晶の愛好家が多いイギリスでは、4月にロック・クリスタル(無色透明の水晶)が、5月にクリソプレーズ(アップルグリーンの石英の塊)が、そして、7月にカーネリアン(オレンジ色の石英の塊)が追加されています。ラピスラズリは9月の誕生石となっています。
オーストラリアは南半球にあるので、季節がアメリカとは逆になります。新緑の緑を意味するエメラルドは11月の誕生石になるはずです。しかし、北半球の国々と同じ5月になっています。オーストラリアはかつて英国領でした。そのためか、イギリスに似ています。
カナダの公用語は英語とフランス語です。法律で対等に使用するように決められています(例えば、カナダ国内の交通標識は両方で書かれています)。しかし、誕生石の選定は隣国のアメリカに似ています。
フランスはかなりアメリカの基準と異なっています。アメリカに対抗する姿勢がここにも現れています。3月と9月、そして、10月は色彩すら他国と異なっています。真珠(パール)はフランスの国の宝石ですが、6月の誕生石に指定されていません。
日本の誕生石は1958年に発表されました。アメリカのものを基準にしてサンゴとヒスイ(翡翠)を追加したものが原型となっています。サンゴとヒスイは日本独自です。
月
アメリカ
イギリス
オーストラリア
カナダ
フランス
日本
1
ガーネット
ガーネット
ガーネット
ガーネット
ガーネット
ガーネット
2
アメシスト
アメシスト
アメシスト
アメシスト
アメシスト
アメシスト
3
アクアマリン
ブラッド・
ストーン
アクアマリン
ブラッド・
ストーン
アクアマリン
ブラッド・
ストーン
アクアマリン
ルビー
アクアマリン
ブラッド・
ストーン
サンゴ
4
ダイヤモンド
ダイヤモンド
ロック・
クリスタル
ダイヤモンド
ジルコン
ダイヤモンド
ダイヤモンド
サファイア
ダイヤモンド
5
エメラルド
エメラルド
クリソプレーズ
エメラルド
トルマリン
エメラルド
エメラルド
エメラルド
ヒスイ(翡翠)
6
ムーンストーン
真珠(パール)
ムーンストーン
真珠(パール)
ムーンストーン
真珠(パール)
カメオ
真珠(パール)
ホワイト・
カルセドニー
ムーンストーン
真珠(パール)
7
ルビー
アレキサンドライト
ルビー
カーネリアン
ルビー
カーネリアン
ルビー
カーネリアン
ルビー
8
ペリドット
サードニクス
ペリドット
サードニクス
ペリドット
サードニクス
ペリドット
サードニクス
サードニクス
ペリドット
サードニクス
9
サファイア
サファイア
ラピスラズリ
サファイア
ラピスラズリ
サファイア
ペリドット
サファイア
10
オパール
トルマリン
オパール
オパール
オパール
虎目石
真珠(パール)
アクアマリン
オパール
トルマリン
11
トパーズ
シトリン
トパーズ
トパーズ
トパーズ
トパーズ
トパーズ
シトリン
12
トルコ石
ジルコン
タンザナイト
トルコ石
トルコ石
オニキス
ジルコン
トルコ石
孔雀石
トルコ石
ラピスラズリ
タンザナイト
◎誕生石の歴史・習慣
誕生石を身につける習慣が初めて広まったのは18世紀のポーランドです。移住してきたユダヤ人の宝石商が仕掛け人と言われており、これが商用の誕生石の起源だと考えられています。しかし、12種類の宝石を選定して特別に取り扱う風習は、もっと古くから存在していました。 最大のベストセラーである聖書(旧約聖書と新約聖書)には、石に関する記述が200カ所以上も登場します。そのうち、誕生石の起源と考えられているものが2つ存在します。旧約聖書の出エジプト記28,15-30で、ユダヤ教の高僧が着用した胸飾りが紹介されています。胸飾りには、12種類の宝石が3個ずつの4段の列をなして、縫いつけられているそうです。新約聖書のヨハネの黙示録21,18-21で、聖都エルサレムの城壁の様子が紹介されています。城壁には12の門があり、それぞれ異なる12種類の宝石で飾られていました。これらの12種類の宝石が誕生石の基となったという説が一般的です。 更に歴史をさかのぼってみましょう。紀元前6世紀頃、メソポタミア地方では、バベルの塔で有名なバビロニア帝国が栄えていました。バビロニア人は数学や天文学に長けていました。12星座を選び、占星術の基礎を築きました。そして、宝石と12星座を関連づけたと言われています。初めは多数の宝石が選定されていましたが、次第に数が絞られて行き、月に数個程度になったそうです。誕生石の起源はバビロニア帝国にあると言えるかもしれません。実際、1世紀のユダヤの歴史学者ヨセフスは、著書の中で、ユダヤ教の高僧の胸飾りで使用した12種の宝石は12星座と関係があると説明しています。 占星術でも星座の宝石というものが選定されています。みずがめ座、うお座、おひつじ座、そして、いて座の宝石は、誕生石と部分的に期間が重なっています。アメリカの宝石組合は、星座の宝石を参考にして、誕生石を選定したのかもしれません。ダイヤモンドは星座の宝石に含まれていませんが、誕生石には含まれています。アメリカの宝石組合が4月の誕生石にダイヤモンドを選んだのは、ダイヤモンドを普及させるためだと言われています。 |